Any time Construction Page

                                         最終更新日:Feb-19-'03

 

ハードが壊れた場合は、日本HP社(リペアセンター)に修理依頼するのが通常ルートですが、補修部品も少なくなってきているのが現状のようです。
これから先、有償修理も打ち切られるのは時間の問題と思われます。

そこで、今後もLXを使い続けるには、 ユーザー自身が修理しなければならなくなる事態が予想されます。つまり治すには改造を強いられるわけで
す。ユーザー自身で修理する場合は、修理=分解=改造=無保証=自己責任 になる訳ですが、LXの延命を図る為に少しでもお役に立てれ
ば、との思いからこの修理工房を作りました。

LXの不具合現象から推測される故障原因と、妥当と思われる修理方法を記してみました。勿論もっと良い修理方法も有ると思いますが、私が実
施した範囲内での修理方法を記してみました。もっと安全で簡単な方法等のご意見、事例、ご要望等、お叱りも含めメールを頂ければ幸いです。

また間違った事を記しているかも知れませんので参考程度でお願いします。実施されて意にそぐわない結果になったとしても、責任は負いかねま
す事をご了解ください。
At your own RISK!


残念ながら、とうとうHPリペアセンターでの有償修理およびサポートも終了してしまいました。
これからは自分で治すか、修理OFF会でも開いて治すしかないようです。ただ、海外ではまだ修理や部品購入もできるようです。

http://www.palmtoppaper.com/
http://hk.geocities.com/printer_lab/handle.htm


【修理のお手伝い】
Feb-19-'03 追記
諸般の事情からどうしても自分で治せない場合は、無保証の個人修理になりますがお手伝いすることはできます。
その場合、症状をメールしていただき、ある程度原因の予想はつきますが、実際に物を見てみないと修理可能か判断できないので、
送っていただくことになります。(往復送料はご負担ください)
費用は修理手間賃と云うことで、程度にもよるので一概に言えませんがコーヒー1杯からランチ定食くらいでしょうか。図書券やビール券
地元特産品でもOKです。(笑)
ただし、診た結果手持ち部品と交換になる場合は別途部品代が掛かります。部品代と言っても相場も分からないのでご相談と云うことに
なります。
また診た結果、液晶硝子割れの場合は修理不可能です。代わりの交換液晶があれば別ですけど。
修理はなるべく早く対応しますが、片手間に行うので修理期間の期日指定には応じられません。

<メールしていただく内容>
1.不具合の症状。わかれば不具合に至った経緯。
2.外観の傷の程度。改造してあればその内容。

LX本体を送っていただく時は、バックアップを取って電池類も抜いた状態で発送してください。




【現象と修理】

1.液晶画面不具合(倍速化に伴う画面ズレは含みません)
    1-1.ランダムに画面が乱れる
          電源ON/OFFする度にランダムに線が入り乱れたり、画面全体が青くなったりする場合は、以下の原因が考えられます。
                  1-1-1液晶フレキ接触不良
                  1-1-2液晶フレキ断線
    1-2.決まった所に線が入る
          画面の決まった所に縦線、或いは横線が入り、周辺を指で押すと一時的に消える場合は、治る可能性が高いです。
          消えない場合は難しいです。特に硝子割れの場合は液晶交換になります。
                  1-2-1LSIの接触不良
                  1-2-2液晶の接触不良
                  1-2-3液晶硝子割れ

2.蓋のラッチ折れ
3.電池蓋の爪折れ
4.液晶パネルケースのガタ or 止まらない
    4-1.ガタ
    4-2.止まらない

5.キーが効かない
    5-1.支柱折れ
    5-2.キーフレキ接触不良
    5-3.キー接触不良
    5-4.Fn キー
    5-5.その他のキー

6.ヒンジの緩み or 硬い
    6-1.
緩み
    6-2.
硬い

7.ヒンジ周辺の亀裂

    7-1.
上部ケースの亀裂
    7-2.
ヒンジの亀裂

8.底ネジが止まらない
    8-1.
支柱折れ
    8-2.
ネジ切り

9.横バー折れ





1-1-1.液晶フレキ接触不良
         液晶パネル内のフレキが接触不良です。灰色のスポンジゴムが経たって圧接力不足になっています。フレキを剥がしてテレカの
         ような薄い物を切って、両面テープでスポンジゴムの上に追加して圧接力を増します。


1-1-2.液晶フレキ断線
         液晶フレキの両端をテスターで計り、断線していないか導通を調べます。断線個所が見つかったら、根元の茶色い被服をカッター
         ナイフ等で削り、ホルマル線等の細い線で両端をジャンパーします。
         フレキの端子が腐食して消失している場合は修復困難です。違うフレキと交換する必要があります。(画像2)
                                               
                                                             (画像2)

1-2-1.LSI の接触不良
         縦線抜け症状で、外ケースを押すと線抜けが変化する場合は、LSIの接触不良が考えられます。


1-2-2.液晶の接触不良
         


1-2-3.液晶硝子割れ

         LX を落下させた時に、下の画像左のように縦線が入った場合は、画像右のように液晶硝子が割れている可能性が大きいです。
         ぶつかった場所により、液晶画面の右側に現れることもあります。
         液晶硝子が割れた場合の修復は不可能です。液晶交換するしか手はありません。
                    

2.蓋のラッチ折れ
          ラッチ折れの場合、応急的には一番細い熱収縮チューブ等を隙間に入れることで結構使えます。交換するラッチがあれば、
          下の画像のように内側から小型マイナスドライバーを差し込んで、計9本のピンを外せば交換できます。
          ただし、ラッチ部分の2本のピンは特に折れ易いので慎重を要します。
                 


3.電池蓋の爪折れ


4-1.ガタ
          液晶パネルを開いて液晶パネルが1cm位ガクガクする場合は、クラッチピンを固定している筒が半分割れている可能性が
          あります。
          割れたかけらを接着剤で修復します。または、クラッチピンが緩んで筒に半分しか入っていない場合も同様にガクガクします。
                               


4-2.止まらない
          液晶パネルがフリーで完全オープンになる場合は、クラッチピンが外れている可能性があります。
          緩んで外れたピンはペンチ等で押し込み、組立てた時にピン先が筒と水平であればOKです。
                               

5-1.支柱折れ
          マザー基板を固定している2本の支柱の片方、或いは2本とも折れている可能性があります。
        反対側ケースに折れた支柱が残っていればニッパー等で取りだし、折れた所をピンバイス等で穴をあけて入れ込み、接着剤で固定し
        ます。(画像1)あまり深く穴をあけ過ぎると高さが短くなりすぎて、かみ合わせが不充分になります。もし支柱が残っていなければ、太
        い針金等で代用もできます。(画像2) 太さが細い場合はテープ等を巻いて太くします。
                 
                            (画像1)                           (画像2)

5-2.キーフレキ接触不良
        キーボードに繋がっているキーフレキの接触不良です。灰色のスポンジゴムが経たって圧接力不足になっています。白いバーを外し、
        キーフレキを開いてテレカのような薄い物を切って、両面テープでスポンジゴムの上に追加して圧接力を増します。(画像3)
                               
                                            (画像3)

5-3.キー接触不良



5-4.Fn キー



5-5.その他のキー



6-1.緩み


6-2.
硬い



7-1.上部ケースの亀裂


7-2.
ヒンジの亀裂


8-1.支柱折れ


8-2.
ネジ切り